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『画家マティス』(''Mathis der Maler'' )は、パウル・ヒンデミットが1934年から1935年にかけて作曲したオペラ。リブレットも作曲者自身による。ヒンデミットの同名の交響曲は、このオペラの音楽を再構成する形で作曲された姉妹作で、先行して完成、初演されている。 オペラの初演は1938年にチューリヒ歌劇場で行われた。当初、初演はヴィルヘルム・フルトヴェングラーが指揮してベルリン国立歌劇場で行なおうとしていたが、ナチス政権によって上演中止とされた。フルトヴェングラーはこれに抗議し、執筆した新聞投稿の名を取ってヒンデミット事件と呼ばれる事件へと発展した。また、ヒンデミットはナチスの圧力により、1937年にベルリン国立音楽大学の作曲科教授を辞するなどしており、オペラ初演から2年後の1940年にはアメリカへ渡っている。 「画家マティス」とは、一般にマティアス・グリューネヴァルトと呼ばれる16世紀ドイツの画家マティス・ゴートハルト・ナイトハルトのことで、オペラはこの画家を主人公としている。ドイツ農民戦争が勃発して騒然とする時代の中で、マティスは権力者のために絵を描くことをやめ、農民と共に戦う道を選ぶ。こうした内容がナチス政権の忌避を買ったと言える。 == 上演時間 == 約3時間。 == 登場人物 == * アルブレヒト・フォン・ブランデンブルク(マインツ大司教) (テノール) * ヘルフェンシュタイン伯爵夫人 (コントラルト) * ハンス・シュヴァルプ(小作人頭) (テノール) * ローレンツ・フォン・ポンマースフェルデン (バス) * マティス (バリトン) * レギーナ(小作人頭の娘) (ソプラノ) * リーディンガー(商人) (バス) * ジルヴェスター・フォン・シャウンブルク (テノール) * トルフセス・フォン・ヴァルトブルク (バス) * ウルスラ(商人リーディンガーの娘) (ソプラノ) * ヴォルフガング・カピト (テノール) 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「画家マティス (オペラ)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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